薄着になる季節、ダイエットに励まれている方も多いかと思います。
ダイエットというと食事制限や運動といったことばかり目が行きがちですが、「肝臓の健康」に意識を向けたことはありますか?
肝臓は私たちの体で非常に重要な役割を果たしています。そして、あなたが思っているよりも、体重管理と深く関連しているのです。今回は、なぜ肝臓が痩せやすい体質を作り出すために重要なのか、そしてどのようにして肝臓を健康に保つことができるのかについて解説します。
肝臓とは?
肝臓は私たちの体の中で大きな役割を果たしています。それは栄養物質の代謝、毒素の排除、血液の浄化、ホルモンバランスの維持など、様々な機能を担っています。
その数はなんと500以上で、基礎代謝のカロリーのうち2割程度は肝臓が働くためのエネルギーとなっています。
筋肉をつけることで基礎代謝が上がるのは有名な話ですが、その筋肉をつくるたんぱく質を合成するのも肝臓です。
つまり肝臓の機能が上がると基礎代謝が上がって筋肉も効率よく付けられますが、肝機能が下がるとその逆のことが起きてしまいます。
でもお酒を飲み過ぎなければ肝機能は下がらないのでは?とお思いかもしれません。
いえ、そんなことはないんです。むしろダイエットが肝機能の低下に関わることもあると言われています。
ダイエットと肝臓の健康
ダイエットに取り組む際、過度な食事制限は肝臓に負担をかけてしまいます。
体が飢餓状態になると、代謝の仕組みが上手く働かず脂肪肝になってしまうことがあるのです。
脂肪肝は肝臓の働きをさらに悪くするので、痩せにくいどころか健康に支障をきたす負の連鎖を引き起こしてしまうのです。
特にたんぱく質の不足は肝臓が機能を発揮したり、肝臓自身を修復するのにも必要です。
早く痩せたいからと言って断食はしないようにしてくださいね。
肝臓を健康に保つための栄養素
肝臓を健康に保つためにはしっかり栄養を摂ることが重要です。
バランスの良い食事はもちろんですが、特に気を付けたいポイントをお伝えします。
たんぱく質
肝臓の機能を高めるためには、まずたんぱく質をしっかり摂ることが大切です。
朝食には卵、昼食には肉など、こまめにたんぱく質を摂るようにしましょう。スポーツをする人はさらにこまめに、鶏の胸肉やささみを蒸したり茹でたりしたものを間食として食べると、筋肉量も維持できるのでお勧めです。
たんぱく質の食品は血液のpHが酸性に傾ける性質があり、その中和のために骨のカルシウムが使われてしまうというデメリットもあります。骨が弱くなるのを防ぐために摂りたいのが、次に紹介するアルカリ性食品です。
アルカリ性食品
アルカリ性の食品を摂ることで、血液のpHは7.35から7.45を保つことができ、骨や筋肉、臓器への栄養素の同化効率を上げることができます。
お勧めなのは葉野菜のサラダです。以前の記事(食事で賢く水分補給)でも登場しましたが、葉野菜はアルカリ性食品で、体のpHバランスを調整する働きもあるのです。オリーブオイルと塩でさらにミネラルの吸収効率を上げられるので、ぜひ積極的に摂るようにしてみてください。
炭水化物
糖質制限ダイエットが流行っていますが、絶対に糖質を摂らない!というのはお勧めできません。
肝臓にはすぐ使えるエネルギーとしてグリコーゲンが蓄積されていますが、それを使い切ると筋肉を分解してエネルギーを取り出そうとします。
筋肉が落ちるばかりか、栄養が足りていればやる必要のないたんぱく質の分解という作業が発生するので、肝臓には負担がかかってしまいます。
完全に炭水化物を絶つのではなく、量をコントロールしながら主食も食べるようにしていきたいですね。
肝臓の健康は、痩せやすい体質を作り出すためだけでなく、全体的な健康維持にも重要です。
ダイエットをするときには、肝臓を健康に保つことを心掛けてみてくださいね。